昨今の医学の進歩は長寿という益をもたらしましたが、同時に慢性疾患は増え続け、人々は治らない病気や障がいと向き合いながら年を重ねることを余儀なくされるようになりました。
かつて病院は病気を治すところでしたが、現在、病気は病院だけで治すものではなく、その予防や退院後の病状管理も重要であり、多様な治療法を主体的に選択することが極めて重要になって参りました。
今後一層、日常生活を基盤にして一人ひとりの考え方が尊重される医療やケアが重要となり、そのための有益な情報を市民と医療の専門職が交換したり、互いの生き方を模索し共有したりする「場」が必要になると考えます。