JAICの理念の基盤には、「エンド・オブ・ライフケア」と「継続看護マネジメント」という学術的研究があります。このページでは、こうした研究活動を少しずつご紹介していけたらと思います。
医療・看護の分野では、2000年頃から「エンド・オブ・ライフケア」いう新しい概念が議論されるようになりました。
従来の終末期医療におけるケアを表す概念である「ターミナルケア」「緩和ケア」が、主に身体的・精神的苦痛の除去を中心とした医療措置を意味したのに対して、「エンド・オブ・ライフケア」は、それら医療措置を包含しつつも、終末期にあるその人の人生・生活(ライフ)に焦点を当て、老いや病を抱えながら地域社会で生活し続ける人々の「暮らし方」、家族との関係性や生や死に関する「価値観」、そして終末期でありながらもその人や周囲の人の「新しい生き方の探求」とそれを「サポートする医療提供」を組み合わせた概念と考えられます。
JAICの理念には、この「エンド・オブ・ライフケア」の考えが大きな背景となっています。
より詳しくは、以下のホームページもご参照ください。
http://www.n.chiba-u.jp/eolc/opinion/
病気をして入院し、治療を受け、退院する。ふつう、「看護」のイメージは、こうした病院のなかのケアを意味すると思います。しかし、患者さんやその家族にとっては、退院「してから」あとの生活をどう送るか、誰に相談すればよいかが、とても大事なことであり、不安でもあることです。
「継続看護マネジメント」とは、退院「してから」も「継続」して、地域のなかでふつうの生活をしながら看護やケアを受けられるための工夫のことです。
JAICでは、「継続看護マネジメント」の理念を専門職の方に研修したり、またその具体化を進めていこうと考えています。